2011年7月9日土曜日

働かないアリに意義がある

働かないアリに意義がある
 ある御仁の勧めで読んでみた。「働かないアリに意義がある」 (長谷川 英祐)は興味深かった。アリやハチなどの社会性昆虫に関する最新の研究結果を、素人に分かりやすく伝えようとする意図がある。 
 働き者であるアリに、われわれは思わず共感してしまう。イソップ物語の「アリとキリギリス」の影響か。だが、面白いですね、生態を観察すると、働きアリの7割はボーっとしており、1割は一生働かないことがわかってきた。しかも、働かないアリがいるからこそ、組織は存続できると云う。これらの事実を発見した生物学者である著者が、人間社会に例えながら解説している。

 マチと云うのか、のりしろと云うのか、経験なのか進化なのか、子孫維持のために知らず知らずのうちにシステムを構築している。ヒト社会は何時になっても戦争は止められない、高度な科学技術を持っているつもりで、結局破滅へのロードを突き進んでいるとしたら、浅はかさを猛省ですね。

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