羽毛の生えた恐竜の尾、琥珀の中から発見 体色など解明へ
*琥珀に閉じ込められた状態の恐竜の尾を科学者らが分析
(CNN) 9900万年前に生息していた恐竜の尾が、琥珀(こはく)の中に閉じ込められているのが見つかったとして、中国やカナダの研究者が生物学会誌の12月号に発表した。恐竜の色や姿を解明する手がかりになると期待されている。
琥珀は干しアンズほどの大きさで、中国の古生物学者シン・リダ氏が中国との国境に近いミャンマー北部の琥珀市場で見付けた。過去には恐竜時代の鳥類の羽の断片が琥珀の中から見つかったことはある。しかしミイラ化した恐竜の骨格の一部が発見されたのはこれが初めてだという。
琥珀の中の尾は、ベロキラプトルやティラノサウルスといった肉食恐竜と同じ仲間のコエルロサウルスの若い個体のものと分かった。コエルロサウルスはスズメほどの大きさの手に乗るサイズの恐竜で、重さ6.5グラムの琥珀の中に、骨格の断片と羽毛が残っていた。これは多くの恐竜がうろこではなく、原始的な羽毛を持っていたことを裏付ける。
*肉食でありながらスズメほどの大きさだったというコエルロサウルス
コエルロサウルスの尾はネズミのしっぽのような形に鳥のような羽毛が生えていたとマケラー氏は推定する。
地層で圧縮された化石と違って、琥珀の標本からはある程度正確に恐竜の姿を推定できる。
琥珀の中の羽毛を顕微鏡で観察した結果、この恐竜の色は栗色と白だったことがうかがえるという。
これまでの研究で恐竜がどんな色をしていたかを調べるためには、羽毛の中のメラノソームと呼ばれる細胞小器官から情報を取り出して、鳥の羽と比較する複雑な作業が必要だった。2016.12.09 Fri posted at 12:02 JST
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