腸内細菌との共生
「善」も「悪」もない「共生」を体内にとり入れて、人間は進化してきた。健康を支える秘密がここにある!
腸内細菌を中心に、免疫、エピジェネティクスなどにキーワードを広げ、「共生」にまつわる話が紹介されている。一部をピックアップしてみた。
細胞数とゲノム数
ヒト;60兆 25000、 チンパンジー;60兆 22000、 線虫;1000 20000
共生・・・腸 皮膚表面 膣
腸・・免疫機能
自然免疫 白血球・・マクロファージ、好中球、NK細胞
獲得免疫・・リンパ球(T細胞、B細胞)
腸内細菌による消化力、 VB群、VKの供給
かつては腸内細菌の共生バランスが良く(汚い環境?)O-105などの排除力・免疫力が強かった。
腸内細菌は白血球のような免疫細胞と協働して、腸内で体全体の免疫の70%を作っている。
最近の見積もりでは・・3万種類、1000兆個以上(培養できるのは100種類程度)
腸は40億年前の地球生物の姿を映し出している
[個体発生は系統発生を繰り返す]ヘッケル
免疫力を高める=腸内細菌が多い
腸内細菌がメンタルを操る
神経伝達の起源は脳ではなく消化管のなかに見出される。腸内細菌に関わりも大きい。
神経伝達物質ドーパミンやセロトニン、GABAが腸で作られている(元は腸内細菌同士の情報伝達)
寄生虫がアレルギーを防ぐ
チョイ悪の菌も必要
腸内細菌が腸壁をガードする膜の役割を担なっている
腸内細菌の餌植物性の食べ物(穀類、野菜、豆類、発酵食品など)
生後1年で腸内細菌のパターンは決まってしまう(無菌状態で生まれる赤ちゃんは、まず膣で母親から菌を得、その後何でも舐めて腸内を大腸菌だらけにしようとしている)
解糖エンジン(35℃で活性化:炭水化物)とミトコンドリアエンジン
年をとったらミトコンドリアエンジン(37℃で活性化:脂質と酸素、たんぱく質)
共生の相性(エボラ/オオコウモリ、SARS/センザンコウやハクビシン、エキノコックス/キタキツネ)
ウンチがプカプカ浮かぶ川
清潔さがアレルギーを生む?
かつては、寄生虫と暮らしてきた日本人
イスラム教が豚をタブーにしたのは、普及地域に有鉤条虫(サナダムシ)が多かった
ヒンドゥー教インド地域はマラリア蚊が多かった 蚊は牛をより好む 牛を大事にする
ウンチの量と組成(水分60%、腸内細菌とその死骸20、腸粘膜細胞の死骸15、食べかす5)
腸内細菌が多くなるほどアレルギーにかかりにくく、免疫が正常に機能しやすい
サナダムシ(日本海裂頭条虫)を飲む
腸内細菌が多いと賢くなる 腸内日和見菌
不安や心配の源は腸にあり
土壌菌で朝立ちした?
太古の時代からミトコンドリアとの共生を最大限に活用しているのがヒト
腸と心はつながっている
菌の種類によって体型が決まる 腸内細菌をごっそり入れ替える [便移植](便抽出物)
腸内細菌とサーカディアンリズム
エピジェネティクス epigenetics 後天的遺伝子制御変化
遺伝子の配列がすべてではない
眠っている遺伝子のオン・オフ 環境からの信号(がん遺伝子を持っていても発現有無制御)
腸内環境のエピジェネティクス
腸内細菌の種類と量で太るか痩せるか大きく変わる
遺伝子配列は後天的な努力で操ったり、変化させられる
ミトコンドリアエンジンのフル活用で120歳までの延命も可能
腸内細菌をフル活用
若返り遺伝子をオンに
ミトコンドリアエンジンを使うには、糖質よりもタンパク質や脂質をエネルギー源にし、身体を温めて、ミトコンドリアを動きやすくする必要がある
健全なる腸が、健全なる精力の源!
「腸内細菌と共に生きる」藤田紘一郎より