2010年2月18日木曜日

ツタンカーメンの死因はマラリア? 医学誌に研究報告

ツタンカーメンの死因はマラリア? 医学誌に研究報告
 黄金のマスクで知られる古代エジプト王、ツタンカーメンは、マラリア感染と骨折による合併症により17―19歳前後で死亡したとの研究結果が、米医学誌JAMAの最新号で発表された。ミイラのDNAなどから明らかになったという。

 チームは、ツタンカーメンをはじめ、同じ時代のミイラ10体を、人類学、放射線学、遺伝子検査などの手法で調べた。
 調査を率いた考古学者ザヒ・ハワス博士によると、DNA鑑定の結果、ツタンカーメンは同博士がかねて推測していた通り、同じ第18王朝の王アクエンアテン (アメンホテプ4世)の息子だったことが分かった。母親はアクエンアテンの姉妹とみられ、近親婚による遺伝病を患っていた可能性がある。調査対象のミイラ からは全体として、循環器などに先天性とみられる異常が多く見つかったという。
 CTスキャンなどにより、ツタンカーメンは背骨が後ろに曲がり、足の指が欠損していたことも明らかになった。その結果左足がはれ上がり、歩行には激しい痛みが伴ったと考えられる。
同博士によれば、壁画などに描かれたツタンカーメンはほかの人物のように立った姿勢でなく、馬車に座って矢を放っている。これは立つのが困難だった ためと考えられる。また、墓に納められた100本の棒は従来、権力の大きさを示すと考えられていたが、ツタンカーメンが実際に使っていたつえではないか と、同博士は指摘する。
 ツタンカーメンをはじめ、多くのミイラのDNAからは、マラリアの病原体である寄生虫の痕跡が見つかった。ツタンカーメンが大たい骨に重度の骨折を 負っていたことも判明した。同博士は、ツタンカーメンはマラリア感染と転倒などによる骨折が重なった結果、死に至ったのではないかと結論付けている。 2010.02.17 CNN

0 件のコメント: