2019年3月30日土曜日

バンクシ-の絵


バンクシ-の絵が話題に 英議会そっくり?
イギリスのEU=ヨーロッパ連合からの離脱をめぐり混迷が続く中、覆面アーティスト「バンクシー」が10年前、チンパンジーを議員になぞらえて描いた作品が「今のイギリス議会そのものだ」と話題になっています。
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「退化した議会」と名付けられたこの作品は、社会風刺画で知られる正体不明のアーティスト、バンクシーが2009年に制作し、28日、イギリス南西部ブリストルの美術館で展示が始まりました。

巨大なキャンバスに描かれているのは、イギリス議会そっくりの場所に集まったチンパンジーの姿です。議員になぞらえて描かれているチンパンジーたちは席から身を乗り出して激しく議論したり、やじを飛ばしたりしているほか、議長が見守る中、口をつぐんでいるチンパンジーもいます。
美術館が10年ぶりに作品を展示したところ、EU離脱をめぐり混迷を深めるイギリス議会そっくりだとして話題になっています。
作品を見た人は「10年も前の作品なのにEU離脱の議論が続く今の政治を予言して描いたかのようだ」と驚いた様子で話していました。
バンクシーはインスタグラムに作品の写真とともに「ブリストルの美術館は離脱の日を記念して、作品を再び展示することにした」というコメントを投稿し、当初、29日に予定されていたEUからの離脱に合わせたかのように作品が展示されたことを皮肉をもって伝えています。2019330 618 NHK

2019年3月20日水曜日

小惑星から岩石?噴き飛ぶ


小惑星から岩石?噴き飛ぶ NASA探査のベンヌ
*小惑星ベンヌ(左)の表面から噴き飛ぶかけら。NASAの探査機オシリス・レックスが1月に捉えた(NASA提供)
 米航空宇宙局(NASA)などのチームは19日、探査機オシリス・レックスで、小惑星ベンヌの表面から岩石とみられるかけらが噴き飛ぶ珍しい現象を観測したと発表した。多くのかけらはそのまま小惑星から遠ざかるが、一部は衛星のように上空を周回して落下し、表面に戻っていたという。

 日本の探査機はやぶさ2が観測中の小惑星りゅうぐうや、初代はやぶさが探査した小惑星イトカワではこうした現象は見つかっていない。チームの担当者は「科学者人生で最も驚いた発見で興奮している。仕組みを分析したい」としている。
 ベンヌはりゅうぐうとそっくりなそろばん玉形で、直径約500メートル。1月6日、探査機の上空からの観測でかけらが噴き飛ぶ現象を確認。その後も同じ領域でたびたび発生した。かけらは大きくて数十センチといい、今後、組成を詳しく調べる。
 探査機は2016年に打ち上げられ、昨年12月にベンヌ上空に到着した。23年に地球に帰還し、はやぶさ2のチームと岩石を交換して研究する。(共同)2019.3.20 09:47産経

2019年3月12日火曜日

マンモスの細胞核、死んでなかった


マンモスの細胞核、死んでなかった 近大「復活」に前進
*シベリアの永久凍土から発掘された2万8千年前のマンモス「YUKA」の化石(近畿大提供)
 シベリアの永久凍土で2万8千年間眠っていたマンモスの化石から採取した細胞の核が「死んでいなかった」ことを、近畿大などのチームが世界で初めて確認した。マウスの卵子に移植したところ細胞分裂直前の状態に変化。同大が目指す「マンモス復活」に向け一歩前進した。11日付の英科学誌電子版で発表した。

 チームは2010年にロシア連邦サハ共和国で発掘された6歳程度とみられる雌マンモス「YUKA(ユカ)」の化石の脚から筋肉組織を採取。その細胞から、生命の設計図であるDNAを含む核を取り出し、マウスの卵子に移植した。
 すると、マンモスの細胞核は卵子に含まれるタンパク質を利用して、細胞分裂直前の状態まで変化した。さらに一部がマウス卵子の細胞核に取り込まれる現象も確認した。近畿大によると、化石から細胞レベルの生命現象が再現されたのは世界初。
 だが、細胞分裂には至らず、マンモスの細胞核はまもなく死滅した。長期間にわたってシベリアの過酷な環境にさらされ、遺伝子が損傷していたことが原因とみられる。

 ただ、遺伝子損傷がマウスの卵子によって修復された可能性も示された。損傷が軽度で保存状態が良好な細胞核が得られれば、細胞分裂して個体に育つ受精卵の作製につながる可能性もあるとみている。近畿大の入谷明名誉教授は「長年取り組んできたマンモス復活に向けて、大きな一歩になりそうだ」と話している。2019.3.11 19:30産経