2015年2月27日金曜日

ケネディ大使 ひな人形贈った女性に礼状

ケネディ大使 ひな人形贈った女性に礼状
アメリカのケネディ駐日大使は、幼い頃に日本から届いたひな人形が北海道北見市の女性から贈られたものと分かったことから、26日、この女性に感謝の気持ちを伝えるメッセージを送りました。


このひな人形は、北見市の松本艶子さん(92)が、50年余り前、当時のアメリカのケネディ大統領に贈ったものです。元大統領の長女であるケネディ駐日大使は、今月、贈り主が松本さんであることを知り、ひな祭りを前に、感謝の気持ちを伝える直筆のメッセージや写真などを送りました。
26日、在札幌アメリカ総領事館のゴーグ首席領事が、松本さんが暮らしている北見市の老人ホームを訪れ、英語で書かれたケネディ大使のメッセージを日本語に翻訳して読み上げました。
この中で、ケネディ大使は「松本さんのご厚意は私の人生を変えました。贈り物にお礼を申し上げます」としたうえで、「いつかお会いできる日を楽しみにしております。次回、北海道を訪れる際には連絡いたします」と述べています。

これを聞いた松本さんは、時おり目頭を押さえて涙ぐんでいました。また、ケネディ大使からのビデオも披露され、ひな人形が大使公邸に大切に飾られている様子を見た松本さんは「こんなにしていただいてありがとうございます」と話していました。226 1650分 NHKニュース

2015年2月26日木曜日

小さくはない一歩

小さくはない一歩
 
1969年、アポロ11号のミッション中、宇宙飛行士ニール・アームストロングがバズ・オルドリンを撮影した1枚。月に立つ“人間”をとらえた最初の写真だ。

マン・オン・ザ・ムーン
 
1969年、アポロ12号のミッション中、月の砂が入った容器を掲げてみせる宇宙飛行士のアラン・ビーン。ビーンのヘルメットに映っているチャールズ・“ピート”・コンラッドが、ビーンの宇宙服に付いているのと同じような、胸に取り付けたカメラで撮影した写真だ。

ドライブへ出発
 1972年、月面で月面車の試験をする宇宙飛行士ユージン・サーナン。アポロ17号に共に乗り込んだハリソン・シュミットが撮影した。

宇宙から見る日食
「地球が太陽を完全に覆い隠すと、地球の真ん中に大きな白い光が現れ、海を横切って行くのが見えました」。1969年、地球に帰還するアポロ12号から見た光景を、アラン・ビーンはそう語っている。「地球に戻ると、ラスティ・シュワイカートが、あれは私たちの真後ろにあった月の光が地球に反射して映っていたのだと教えてくれました」


 NASA黄金時代のお宝写真 ナショジオより

宇宙エレベーター

2050年宇宙の旅 夢かなえる天空へのエレベーター
 エレベーターに乗って3週間の宇宙旅行に出かける――。SF小説や映画で空想とされてきた夢の乗り物「宇宙エレベーター」の実現が近づいてきた。日本の大手ゼネコンが構想の具体化に動き出しており、建設費はリニア中央新幹線(東京~大阪)並みだ。宇宙飛行士のように特別な訓練を受けなくても、一般の人が座ったままで旅立てる。宇宙開発は欧米やロシアが先行しているが、日本の民の力が風穴を空けようとしている。

■時速200キロ、まるで新幹線
宇宙エレベーターのイメージ。地球から10万キロ伸びたケーブルをカゴ(クライマー)が進む(大林組提供)
 2050年8月。会社員の佐々木希海さん(仮名)は念願の宇宙旅行に出発するため、南国の人工島に向かった。そこには宇宙につながるエレベーターの発着所がある。訪れるとエレベーターが6両、電車が縦になったような状態で待ち構えている。車両に乗り込むと列車のように座席がずらりと並んでいた。予約していた窓際の「2A」席に座り、シートベルトを締めた。

 「静止軌道ステーション行き、まもなく発車します」。アナウンスの後、扉は静かに閉まり、エレベーターは上空に向けて動き出した。徐々にスピードが上がり、気がつくと速度計は時速200キロメートルを指していた。大気圏を抜けてもゆっくり進むため、体に違和感はない。まるで新幹線のような乗り心地だ。8日後、高度3万6000キロメートルの宇宙ステーションに到着。宇宙服をまとい、外に出ると地球からは拝めない満天の星空が広がっていた。「ここが宇宙なんだ」。無重力空間でフットサルをしたり、食事をしたりと宇宙空間ならではの体験を満喫した。

 遠い夢物語に聞こえるかもしれないが、大手ゼネコンの大林組は本気でエレベーターの開発に取り組む。13年4月に設置した専門部署「宇宙エレベーター実用研究開発チーム」の幹事、石川洋二さんは「25年に建設を始めれば50年には完成し、誰もがエレベーターの旅を楽しめるようになる」と強調する。
 
同社が描く宇宙エレベーターは海上に建設した人工島から細いケーブル2本が上空に向かって伸びている。長さは約9万6000キロメートル。月までの4分の1の距離だ。このケーブルを880キログラムのカゴ(クライマー)が車輪を駆動させて伝うことで上下に昇降する。
 途中にはいくつかの「停車駅」を設ける。地球の自転周期と同じで日本の気象衛星「ひまわり」などの通信衛星が位置する約3万6000キロ地点には「静止軌道ステーション」があり、常時50人が居住。静止衛星の投入や回収のほか、宇宙採掘資源の処理などをする。さらにその先5万7000キロ地点はいわば「乗換駅」。ここでエレベーターを降り宇宙船に乗り換えれば、7~9カ月で火星に到達できるという。

■鋼鉄の20倍以上、超強力ケーブルで支える
 宇宙空間は地球への重力や遠心力がかかる。気温も低く、放射線が降り注ぐなど過酷な環境だ。通常のビルのエレベーターで使われている鋼鉄や麻のケーブルでは心もとない。
 そのため「カーボンナノチューブ(CNT)」という素材を使う。日本の物理学者、飯島澄男氏が発見した。曲げても折れないしなやかさを持ち、熱や電気をよく通す性質を持つナノテクノロジー素材の一つだ。引っ張り強度は150ギガパスカルと鋼鉄の20倍以上もある。

 これなら理論上ではエレベーターを支えることができる。しかし、現在の技術ではCNTの長さは数ミリメートルにしか伸ばすことができない。長い糸状に加工する技術はまだ道半ばで、この技術を確立すれば宇宙エレベーターの実現は近づく。
 宇宙空間を行き来するクライマーを動かすエネルギーをどう供給するかも課題だ。大林組は地上からレーザー光でエネルギーを供給するか、宇宙空間に設置した大型太陽光パネルで供給するなどの手段を想定する。

 大林組の試算では建設費は10兆円。米国の「アポロ計画」やリニア中央新幹線の東京~大阪(約9兆円)に匹敵する費用がかかる。今のところ、宇宙を行き来する唯一の手段はスペースシャトルしかない。だが、燃料を大量に積まなくてはならず、1キログラムの物資を運ぶコストは約170万円もかかるとされる。これに対し宇宙エレベーターなら「数万円で済む」(石川さん)。建設費は大きいが、運用コストは100分の1程度で済むというわけだ。
 このほかにもクリアすべき課題は少なくない。落雷やジェット気流の発生、隕石(いんせき)の衝突など様々な事故が発生する可能性があるためだ。万が一ケーブルが切れたり、クライマーが故障したりした際、どう脱出するか。緊急時の備えも必要だ。石川さんは「東京スカイツリーをつくったときのように、他社との連携で技術力を高めていく」と話す。

■宇宙開発、エレベーターで日本主導に
クライマーが高度1000メートル以上に達することに成功した(2014年8月に宇宙エレベーター協会が主催した競技会の様子、JSEA・秋山氏提供)
 宇宙エレベーターの概念は意外に古い。19世紀末、旧ソビエト連邦の科学者コンスタンチン・ツィオルコフスキーが「エッフェル塔の先を伸ばしたら宇宙に行けるかもしれない」と考えたのが始まりとされる。その後、各国の科学者が研究を重ねた。SF作家アーサー・C・クラークが1979年に発表した小説「楽園の泉」で宇宙エレベーターが登場したことで、一般に知られるようになった。米航空宇宙局(NASA)をはじめ、欧米でも宇宙エレベーターの研究・開発に取り組む研究者はいるが「まだ技術的に確立されていない」(日本大学の青木義男教授)という。

 日本では大学や企業の研究者で構成する宇宙エレベーター協会(東京・港)が08年に発足。毎年、上空から垂らしたケーブルを昇降するクライマーの技術力を競う大会を開いている。昨年は大林組や静岡大学などの研究者ら19チームが参加。あるチームは重さ14キログラムのクライマーを1200メートルのケーブル上で2往復させることに成功した。こうした大会を継続的に開催しているのは日本だけだ。

 静岡大学は宇宙航空研究開発機構(JAXA)の実験の一環として、16年度に宇宙空間で100メートルのひもを引っ張る実験を実施する。その場で得た知見はエレベーターのケーブルの開発にも生かされる見通しだ。

 宇宙エレベーター協会の大野修一会長は「大林組のように具体的な構想の実現に取り組む会社が存在し、実際に宇宙空間で実験することも決まっている国は日本以外にはない」と話す。日本が培ってきた技術の力。その根底には豊富な想像力がみなぎっている。(電子整理部 鈴木洋介)2015/2/26 7:00 日経

2015年2月25日水曜日

1946年宇宙の旅

1946年宇宙の旅
 1946年の地球をとらえたこの画像は、宇宙で初めて撮影された写真だ。撮影に使われたカメラを開発したクライド・ホリデイは、ナショナル ジオグラフィック誌の記事にこう書いている。「別の惑星から宇宙船でやってきた訪問者の目には、地球はこんな風に見えるのです」

宇宙を散歩
 1965年、ジェミニ4号でのミッション中、アメリカ人初の宇宙遊泳を行うエド・ホワイト。

本物の色
 宇宙から地球をとらえた初のカラー写真。1967年撮影。

月のクローズアップ
「月はかなり白っぽい灰色で、まるでたくさんの足跡がついて荒らされた浜辺の砂のように見えます」。宇宙飛行士ウィリアム・アンダースはそう語っている。1968年、アンダースはアポロ8号からこの写真を撮影した。

地球の出
「月の裏側に出て上に目をやると、寒々しく荒涼とした月の地平線の上に、目を見張るほど美しい私たちの惑星が『昇って』いくのが見えました」とウィリアム・アンダースは語っている。1968年、アンダースはアポロ8号から初めて見た地球の出を撮影した。


 NASA黄金時代のお宝写真 ナショジオより

西之島さらに拡大

東京ドーム52個分…西之島、噴火でさらに拡大
噴火が繰り返されていることが確認された西之島(海上保安庁提供)
 海上保安庁は24日、小笠原諸島(東京都)の西之島について、噴火で新たにできた陸地部分が、昨年12月の観測時に比べてさらに拡大したと発表した。面積は約2.45平方キロで、東京ドーム52個分に相当するという。


 海保が23日午前に航空機から観測したところ、島の南側にある高さ100メートルほどの火口から1分間に5~6回の噴火が活発に繰り返され、噴煙は上空1200メートル程度にまで上がっていた。陸地部分の面積は、昨年12月から0.16平方キロ広がっていた。20150225 0750分 読売

Curiosity Self-Portrait

Curiosity Self-Portrait at 'Mojave' Site on Mount Sharp
This self-portrait of NASA's Curiosity Mars rover shows the vehicle at the "Mojave" site, where its drill collected the mission's second taste of Mount Sharp.

The scene combines dozens of images taken during January 2015 by the Mars Hand Lens Imager (MAHLI) camera at the end of the rover's robotic arm.  The pale "Pahrump Hills" outcrop surrounds the rover, and the upper portion of Mount Sharp is visible on the horizon.  Darker ground at upper right and lower left holds ripples of wind-blown sand and dust. NASA 

2015年2月24日火曜日

穏やかな時間

穏やかな時間(ボリビア)

「ヤギの角」の上でジャンプ!(ノルウェー)

ワールドカップ王者の厳しいトレーニング(フランス)

新年を祝う(タイ・チェンマイ)

朝の光(マレーシア)


 ナショジオから

元暦地震の痕跡確認

「方丈記」に記述、元暦地震の痕跡確認 京大グループ

元暦地震の痕跡の痕跡が見つかった地点
 平家が滅びた壇ノ浦の戦いの約3カ月後に京都を襲った「元暦(げんりゃく)地震」で起こったとみられる土砂崩れの痕跡を、京都大防災研究所の釜井俊孝教授のグループが京都市と大津市の山中で見つけた。琵琶湖西岸断層帯が引き起こしたとされる大地震で、鴨長明の「方丈記」にも記述が残る。同断層帯を震源とする地震の被害予測などに役立つ成果で23日の同研究所の研究発表講演会で報告した。

 元暦地震は1185(元暦2)年に起きた。平安京の多くの寺社や民家が倒壊したとされ、方丈記は「山は崩れて河を埋(うづ)み」と記した。そのほか公家の日記である「山塊記(さんかいき)」なども揺れの大きさを書きとどめている。
 グループは、左京区と大津市の府県境付近、山科区の牛尾観音周辺の計3地点で土壌を調査した。その結果、8世紀から数百年にわたる山焼きの跡とみられる黒い土の層の上に、12世紀末の土砂崩れが原因とみられる砂の堆積層を発見した。この堆積層は厚さが1~2メートルもあり、地震による斜面崩壊が原因とみられるという。


 琵琶湖西岸断層帯は、高島市の旧マキノ町から大津市に至る。断層帯の南部が元暦地震で活動した可能性があり、断層の西側は6~8メートル隆起したとみられている。釜井教授は「今回見つかった堆積物は、地震を記録する『感震器』とも言える。大地震の歴史や規模を探る上でも有用だ」と話している。【 20150223 2250分 】 京都新聞

Spacewalks

Astronaut Barry Wilmore on the First of Three Spacewalks
NASA astronaut Barry Wilmore works outside the International Space Station on the first of three spacewalks preparing the station for future arrivals by U.S. commercial crew spacecraft, Saturday, Feb. 21, 2015. Fellow spacewalker Terry Virts, seen reflected in the visor, shared this photograph on social media.
The spacewalks are designed to lay cables along the forward end of the U.S. segment to bring power and communication to two International Docking Adapters slated to arrive later this year. The new docking ports will welcome U.S. commercial spacecraft launching from Florida beginning in 2017, permitting the standard station crew size to grow from six to seven and potentially double the amount of crew time devoted to research.

The second and third spacewalks are planned for Wednesday, Feb. 25 and Sunday, March 1, with Wilmore and Virts participating in all three. NASA

2015年2月23日月曜日

火星の素顔

火星の素顔 “おいしい発見”ブルーベリー
(NASA提供)
 火星の表面といえば、荒涼とした赤茶色の風景が頭に浮かぶ。ところが、このような青い粒が無数に散らばっているというから驚きだ。

 発見したのは、2004年1月に到着した米航空宇宙局(NASA)の探査車「オポチュニティー」。着陸したクレーター内を撮影、分析したところ、堆積岩の表面に水が流れた跡があるのに加え、地下水の中でできた直径数ミリの酸化鉄の青い粒が多数、見つかった。火星にかつて液体の水が豊富にあったことを示す発見だ。

 科学者らはこの粒を「ブルーベリー」と呼んだ。見た目だけでなく、研究上も“おいしい発見”になったようだ。(草)2015.2.23 14:30 産経ニュース

2015年2月21日土曜日

秋のバスタイ橋

秋のバスタイ橋(ドイツ)

影のない風景(鳥取県)

広がる未来

雪の中の修行者サドゥー(ネパール)


 ナショジオから

2015年2月19日木曜日

7万年前に「危機」

太陽系と恒星「最接近」か、7万年前に「危機」 国際研究
 
地球から約20光年離れた距離にある赤色矮星(わいせい)のグリーゼ581の惑星系。手前は惑星グリーゼ581gNASA提供の想像図
AFP=時事】今から約7万年前、太陽系からおよそ8兆キロの距離を1個の恒星が通過したとの研究論文が17日、英学術誌「アストロフィジカル・ジャーナル・レターズ(Astrophysical Journal Letters)」に掲載された。これは宇宙の基準からすると、史上最大の「危機的状況」だったという。

 米国、欧州、南米の天文学者らからなる国際研究チームが発表した論文によると、最近発見されたこの暗い恒星は、オールトの雲(Oort Cloud)として知られる、太陽系外縁部を取り巻く彗星の集まりの中を通過した可能性が高いという。
 この時の距離は、現在のところ太陽系に最も近い恒星のプロキシマ・ケンタウリ(Proxima Centauri)までの距離の約5分の1で、これまで知られている中でこれほど太陽系に接近した恒星は他にないと研究チームは指摘している。

 発見者の名にちなんで「ショルツ星(Scholz's star)」と命名されたこの赤色矮星(わいせい)は、軌道分析の結果、太陽系から約0.8光年離れたところを通過したことが示唆された──天文学的スケールでは、これは「接近」である。
 論文主執筆者で、米ロチェスター大学(University of Rochester)のエリック・ママジェク(Eric Mamajek)氏によると、ショルツ星は現在、20光年離れた距離にあるという。

 研究チームは、南アフリカとチリにある分光器と大型望遠鏡を用いて同星の速度を算出し、時間の流れをさかのぼって同星の軌道を再構成することに成功した。また現在は、太陽系から遠ざかりつつあることも突き止めた。
 現在のところ、太陽系に最接近通過する見通しが最も高い候補は、いわゆる「ローグ星」のHIP85605だ。この星については、今から24万年~47万年の間に太陽系に接近すると予測されている。

 だがママジェク氏と研究チームは、HIP85605までの本来の距離が10分の1ほど小さく見積もられている可能性が高いことも明らかにした。AFPBB News

火星上空の巨大な「雲」

火星上空の巨大な「雲」の画像が公開
火星の南半球で発見された噴煙(右側の写真の黄色い円で囲まれた部分。左側はその拡大写真)は、10時間かけて湧き上がり、1週間以上留まっていた。火星でこれほど高い位置まで到達した噴煙が観測されたのは初めて。(ILLUSTRATION COURTESY GRUPO CIENCIAS PLANETARIAS (GCP) - UPV/EHU
 スペイン、バスク大学の天文学者アグスティン・サンチェス=ラベガ氏は、天文仲間とともに「Nature」誌に記事を発表し、「火星の超高層大気で起こりうる現象として、今のところ私たちの持っている常識では説明できません」とコメントした。
 20123月と4月に、噴煙を最初に発見したのは、ペンシルバニア州ウェストチェスター在住の弁理士ウェイン・イェシュケ氏。月惑星研究会(ALPO)の会員でもあるイェシュケ氏は、オーストラリアの仲間数人に画像を送って意見を求めた。かすかに見える薄い光は、自分のカメラのセンサーに何らかの乱れが発生したためと言う可能性もある。
 熟練したアマチュアが、宇宙で起こる様々な現象をプロよりも先に発見することは珍しくない。超新星や彗星をいち早く発見したアマチュアもいる。2009年には、オーストラリアのアンソニー・ウェスレー氏が、彗星が木星へ衝突する瞬間を目撃した。

 また、サンチェス=ラベガ氏によれば、アマチュアは以前にも一度火星で噴煙が現れるのを発見したことがあるという。人工衛星や地上の大型天体望遠鏡も、何度もその光景を捉えている。しかし、今回の現象が他と大きく違うのは、その高度である。これまで目撃されてきた噴煙はどれも、塵や氷の粒で構成され、地表から100キロ以上も上昇したことはなかった。

 しかし、今回の雲はその2倍以上の高度に達し、消滅までに10日もかかった。「それほど高い位置まで何かの粒子が上昇するというのはちょっと考えられません。もしそうだったとしても、ここまで高いと風が強いため雲はすぐに消散してしまうはずです」と、ジャコスキー氏は言う。

 天文家たちは、もう一度同じ現象が起こってくれないかと願っている。「今後も、天体望遠鏡や衛星を使って観測を続けるしかないですね。アマチュアは数が多く、地球上の様々な場所に住んでいます。彼らはとにかく熱心ですから、これからも重要な役割を果たしてくれると思います」と、サンチェス=ラベガ氏は期待する。

 実際、すでに同じ現象が起こった可能性はわずかながらある。火星の大気を近距離から観測するミッションを負うMAVENは、すでに昨年9月から5カ月間調査を続けているが、そのデータ分析が全て完了したわけではない。この間に地球上のアマチュアからは見えない場所で噴煙が再び発生し、MAVENが運良くそれを捉えていたとすればどうだろう。ジャコスキー氏は、MAVENの未分析のデータから何かが出てくる可能性は否定できないとしている。2015.02.19

土星の環のようなスケートリンク

土星の環のようなスケートリンク

ケルプ(海藻)の森に差す朝の光

夏至の夕日とフッド山(米国・オレゴン州)


ワニ

  ナショジオから

3人の親を持つ子供

3人の親を持つ子供がイギリスで生まれる?
倫理的反対も ミトコンドリア遺伝子の欠陥からくる難病の予防に役立つとされるが Juan GartnerScience Photo LibraryGetty Images
 英下院は先週、体外受精の際にカップルが別の女性の卵子を利用する治療法を世界で初めて承認した。これによって、遺伝子上3人の「親」を持つ子供が生まれる可能性が広がった。

 子供は父と母の2人の親から遺伝情報を受け継いで誕生する。だが細胞の中でエネルギーをつくり出すミトコンドリアの遺伝子は、母親からのみ子供へ受け継がれる。このミトコンドリアの遺伝子に欠陥を持つのが「ミトコンドリア病」。臓器や筋肉の働きが損われる難病で、新生児の約6500人に1人が発症するが、確かな治療法はない。

 承認されたのはミトコンドリア病の女性の卵子から核を取り出し、健康な別の女性の卵子核と交換する技術。これでミトコンドリア病が子に伝わるのを防げるかもしれない。この手順で作られる受精卵は3人の「親」の遺伝子を受け継ぐ。両親の遺伝子と、卵子核を提供する女性のミトコンドリア遺伝子だ。
 この技術を開発した英ウェルカム・トラスト・ミトコンドリア研究センターのダグ・ターンブル所長は、ミトコンドリアの遺伝子を交換する技術を承認するよう議会に求めていた。「承認が遅れれば、年齢的にそろそろ妊娠を諦めざるを得ない女性たちが苦しむだけだ。妊娠の機会を逃してしまう」と、ターンブルは言う。「遺伝子に問題はあるが健康な子供が欲しい女性の中には、この技術の承認が唯一の希望という人もいる」

 だが技術の承認には、倫理や宗教、医学の見地から反対の声があった。「技術の安全性と効果を証明する必要がある」と、英国国教会の医療倫理顧問を務めるブレンダン・マッカーシーは言う。カトリック教会のジョン・シェリントン司教は下院の投票前に「この方法には倫理的に反対すべき大きな理由がある。人の胚を破壊することだ」との声明を発表した。やがて遺伝子を選んでつくる「デザイナーベビー」の誕生につながるという懸念もある。
 その一方でノーベル賞受賞者を含む14カ国40人の科学者は、英下院に技術の承認を求めた。「ミトコンドリアの移植は、健康な子供を持つ機会を人々に与え得るものだ」
 イギリスを二分した新たな医療技術は、早ければ年内にも実施される可能性がある。 News Week  [2015217日号掲載]

1000年前の金貨約2000枚

1000年前の金貨約2000枚、地中海海底で発見 イスラエル
写真拡大×イスラエルの地中海沿岸沖で見つかった金貨の一部。考古学庁提供(2015217日提供)。
218 AFP】イスラエルの地中海沿岸沖で、これまでに発見された中で最大規模となる大量の金貨が、スキューバダイバーのグループによって発見された。金貨は1000年以上前の時代のもので、見つかった枚数は約2000枚に上るという。イスラエル考古学庁(Israel Antiquities AuthorityIAA)が17日、発表した。

同庁は声明で「カイサリア(Caesarea)にある古代港湾遺跡内の海底で、イスラエル国内で発見された最大規模の金貨が、この数週間で見つかった」と述べた。
カイサリアは、古代ローマ時代の港湾都市。地元ダイビングクラブのメンバーらによる今回の金貨の発見は、まさに偶然の出来事だった。考古学庁によると、総重量9キロのこの金貨の価値は「値段が付けられないほど貴重」だという。

現場には考古学庁の専門家らが招集され、909年~1171年に中東と北アフリカ地域の大半を支配していたファーティマ朝(Fatimid Caliphate)の「さまざまな額面の金貨約2000枚」がさらに見つかった。
同庁の海洋考古学部門を率いるコビ・シャービット(Kobi Sharvit)氏によると、今後の発掘作業では、金貨の由来に関するより多くの情報の獲得が期待されているという。

同氏は、この発見場所について「集めた税金を積んでエジプトの中央政府に向かう途中だった当時の財務省の公務船の残がいが沈んでいる可能性が高い」と指摘。さらには「この大量の金貨は、カイサリアに駐留し同市を警護していたファーティマ朝の軍隊駐屯地での給料を支払うためのものだった可能性もある」とした。
一方で、「カイサリアなどの地中海沿岸都市と交易を行っていて、そこに沈没した大型商船に積まれていた金貨だとする説もある」とも説明している。

発見された金貨の金銭的価値については、イスラエル考古学庁は明言を避けた。金貨は冬の嵐によって海底に露出したと同庁は推測している。
同庁広報担当者はAFPの取材に対し、今回の発見は「非常に貴重なため、値段は付けられない」としながら、発見された金貨は国庫に帰属すると付け加えた。発見者への謝礼などはないという。(c)AFP 20150218 10:10 発信地:エルサレム/イスラエル

2015年2月17日火曜日

スリランカの伝統武術

スリランカの伝統武術 

砂漠を移動する出稼ぎ労働者たち(ニジェール)

夢の滝(アイスランド)

ホアン・ファップ寺にて(ベトナム)


フライフィッシングをする男性(米国・モンタナ州)

 ナショジオから

「歯」を失うと

「歯」を失うと、記憶力も運動能力も失う 研究結果で明らかに
イギリスの研究で、歯の喪失が心身機能の低下を招くことが判明した。口腔内疾患は、人々の生活の質を左右する。イギリスで行われた10年間の追跡調査では、歯を失うと、記憶力などの認知機能が低下するという結果がでた。そればかりか、運動能力も同様に低下してしまう可能性があるという。

「歯の喪失と心身機能の衰えの関係は、多くの場合、社会経済地位と関連していることがわかります」と話すのは、イギリスのユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンで疫学・公衆衛生学を専門とするジョージオス・ツァコス博士だ。彼は、歯の喪失が招く心身への影響を見極めるため、イギリスで60歳以上の被験者3,166人を10年間にわたって追跡調査した。
American Geriatrics Society」で発表された論文によると、ツァコスが行った実験は、じつにシンプルなものだ。被験者たちの認知力を調べるための実験では、まず10個の単語を聞いてもらい、それらのすべてをすぐに思い出せるかどうかをテストした。そして10分後、再テストすることは知らされなかった被験者らに、再び同単語セットの記憶想起をしてもらった。また、運動能力を調べるには、約2.4メートルの距離を2回歩いてもらい、被験者らの歩行スピードを計算した。

歯の喪失と、人口統計学的特徴、身体の健康状態、健康習慣、精神状態、そしてこれらに関連するバイオマーカーを考慮したうえで行われた分析結果は、自然歯が残っている人と、すべての歯を失ってしまった人の心身機能を10%ほど隔てるものとなった。

通常、加齢とともに心身機能の低下は認められるものだが、さまざまな要因を考慮した後でも、全歯欠損の被験者は、自然歯のある被験者と比べて記憶想起できた単語数が少なく、歩くスピードも遅くなった。また口腔内衛生を向上させる要因は「教育」と「経済的余裕」であり、歯の喪失は貧困層に多いという従来の調査を踏襲する結果になった。
今回の研究では、歯の喪失のなかでも「全歯欠損」は、社会経済地位にかかわらず心身機能の低下を招くことが示唆されている。ツァコスは咀嚼力が弱くなることによる栄養状態の低下や、口腔内の炎症反応などを理由に挙げており、特に60から74歳までの人たちの全歯欠損は10年後の精神的・肉体的な衰えのマーカーとして使うことができると話す。しかし75歳以上で全歯欠損となっても、衰えはそこまで顕著にはみられなかったという。


では、われわれが、口内の健康のためにできる小さな工夫はあるのだろうか? 実はシュガーフリーのガムを10分ほど噛むだけで、1億もの口内細菌がガムに取り込まれて除去できるという研究が出たばかりだし、イノヴェイションの波は口腔内にも確かに到達しつつある。毎日のケアに、6秒で完璧な歯磨きができてしまう「3Dプリントの歯ブラシ」(関連記事)や、歯磨きを採点してくれるスマートな歯ブラシ+アプリ(関連記事)などを活用すれば、歯の喪失が原因となる心身機能の低下は、もしかすると免れられるかもしれない。 2015.2.15 15:30 産経ニュース

2015年2月16日月曜日

月の裏側

月の裏側
フラミンゴの群れ(インド)

大荷物(アラブ首長国連邦・ドバイ)

美瑛にて(北海道)


雲の上に立つ(アイスランド)


 ナショジオより