2014年12月31日水曜日

東京駅開業100周年

開業100周年を迎えた東京駅、10の魅力を紹介
日本の首都への玄関口、東京駅が開業100周年を迎え、ますます輝きを増している。
日本を訪れる旅行者なら一度はこの駅を通るだろう。鉄道網の出発点として開業し、現在も東京の歴史、政治の中心に位置するだけでなく、駅自体が観光スポットとなっている。重要文化財の駅舎をはじめとするこの駅の魅力を、10項目に分けて紹介する。

1.数でみる東京駅
駅舎の長さは実に300メートル以上。1日に3000本以上の列車が発着し、乗降客の数も日本トップクラスだ。1日の売上高は国内の鉄道駅の中で1位とされる。世界の高速鉄道で最も多い利用客を誇る東海道新幹線をはじめ、14の路線が乗り入れている。

2.建築物としての価値
総工費500億円、工期5年にも及んだ丸の内駅舎の復元工事が2012年に完了。第2次世界大戦の空襲で焼失した2つのドームを含め、建設当時と同じれんが造りの建物がよみがえった。

3.秘密のトンネル
東京都心の地下には、主要な政府機関を結ぶ秘密の通路網があるとうわさされている。その中でも最古とされるのが、1930年代に建設された東京駅と中央郵便局の間の地下通路だ。
東京駅は地下通路で6つの駅とつながっている。迷路のような通路網は、防空壕(ごう)として整備されたといわれている。丸の内駅舎には免震構造が採用され、地震などの災害時は避難所としても利用できる。

4.外国人対応の観光拠点
丸の内北口にはJR東日本が運営する「トラベル・サービス・センター」がオープン。外貨両替所や手荷物預かりカウンター(午前7時30分から午後8時30分)などが設けられている。スタッフが荷物を運びながら新幹線などの乗り場まで案内する有料のポーター・サービスも提供。公衆無線LAN(Wi-Fi)やパソコンも無料で利用できる。

5.暗殺事件の現場
東京駅では過去に2回、時の首相を狙った事件が起きている。1921年、当時の原敬首相が右翼の鉄道省職員に刺し殺された。原氏は日本初の平民出身、キリスト教徒の首相だった。
その9年後には濱口雄幸首相が銃撃を受けた。一命をとりとめたものの、この時の傷の影響もあり翌年死亡した。構内2カ所の現場には、それぞれの事件を説明したプレートが設置されている。

6.東京ステーションギャラリー
「小規模ながら本物のギャラリー」を目指し、12年にリニューアルオープンした東京駅の美術館。現代美術作品や鉄道、建築、デザインにまつわるテーマの作品を楽しむことができる。

7.イルミネーション
東京ではクリスマスシーズンのイルミネーションが至る所にみられる。
八重洲口の歩行者空間「グランルーフ」では12月1日から2月14日まで、光と音のインスタレーション「Tokyo Colors.」が楽しめる。風の流れによって光が変化するという演出が見ものだ。
「東京ミチテラス」と題したイルミネーションでは、駅の開業100周年を記念して丸の内駅舎を大正ロマンのテーマでライトアップする。

8.ラーメンストリート
東京といえば食べ歩き。東京駅の八重洲口には「キッチンストリート」というレストラン街のほか、つけめんで有名な「六厘舎(ろくりんしゃ)」などの有名店がそろう「ラーメンストリート」がある。ストリートといっても屋外の道路ではない。混雑を避けるには、午前7時半から10時の間に訪れるのが良さそうだ。そう、朝食にラーメンというのが東京式だ。

9.お土産天国
東京駅ではお金や時間がいくらあっても足りないほど。ハローキティやムーミン、ポケモンのファンなら、東京キャラクターストリートものぞいておきたい(こちらも本物の道路ではない)。お土産向きのキャラクター小物ショップなど15店舗が並んでいる。
食べ物のお土産としては、れんがをイメージしたパンやクッキーなど、菓子の種類が豊富だ。忘れてはいけないのが、スポンジ生地でクリームを包んだ「東京ばな奈」という菓子。東京とのつながりは不明ながら、とてもおいしい。

10.100年の歴史を持つホテル
東京ステーションホテルは来年で開業100周年。東京駅が関東大震災を無傷のまま耐えた後、欧風のしゃれた建物は要人たちが集まる社交の場として利用された。今も午後のひととき、多くの政界人らがここに集う。宿泊料は1泊3万7000円前後から。

2014.12.31 Wed posted at 09:08 JST CNN

2014年12月29日月曜日

赤ちゃんの脳 発達には語りかけ

赤ちゃんの脳 発達にはスピーカー音より語りかけ
 赤ちゃんの脳は驚異的な学習能力をもち、生後1年間で劇的な成長を遂げることがわかっている。その発達に必要なのは何か、最新研究からその答えを探る。

 「言語の習得は一定の順序に従って進むと、長年考えられてきました。まず音を聞きとれるようになり、次に単語の意味を理解し、さらに複数の単語の連なりがわかるといったように」と語るのは、フランス・パリ第5大学の認知神経科学者ジュディット・ゲルバイン。「しかし最近の実験で、最初からほぼすべての機能が同時進行で発達することがわかってきました。赤ちゃんは生まれた直後から文法の規則を習得し始めるのです」

 これを裏づける結果が、ドイツのマックス・プランク認知脳科学研究所でも得られている。同研究所の神経心理学者アンゲラ・フリーデリチらは、生後4カ月のドイツ人の赤ちゃんに、「兄は歌えます」と「姉は歌っています」を意味するイタリア語の文を、文法的に間違った文を織り交ぜながら聞かせる実験を行った。

3人の子育てに奮闘中のシングルファーザー。地元の大学が実施する研修に参加し、子育てのコツと子どもの脳の発達を促す方法を学んでいる(Lynn JohnsonNational Geographic

 赤ちゃんの頭に小さな電極をつけてイタリア語の文を聞かせたときの脳の活動を調べたところ、何回か繰り返すうちに、文法的に間違った文には明らかに違った反応を示すようになった。「文の意味はわからなくても、文法的に正しいかどうかは判別できるようでした。この段階では、構文規則ではなく、音の並びの規則性で判断するのでしょう」とフリーデリチは語る。

 これまでの研究で、2歳半ぐらいの子どもは人形劇の人形が文法的に間違ったせりふを言うと誤りを訂正できることがわかっている。3歳までには、大半の子どもがかなりの数の文法の規則を習得しているようだ。この頃を境に語彙が急速に増え始める。

 子どもが言語を習得するまでの脳の発達過程はまだ完全には解明されていないが、確実に言えることがあると、フリーデリチは語る。「脳という『器』だけでは不十分で、情報のインプットが必要だということです」。

■所得と「語りかけ」とIQの関係
 20年ほど前、米国カンザス大学の児童心理学者たちがある研究を行った。低所得層から高所得層までを含む42の家庭を対象に、親子の会話のやりとりを録音し、子どもが生後9カ月から3歳に成長するまで追跡調査したのだ。

 その結果、驚くべきことがわかった。両親が大学教育を受け専門職に就いているような裕福な家庭では、子どもは1時間当たり平均2153語の語りかけを耳にしていたのに対し、生活保護を受けている家庭では平均616語と大差があった。低所得家庭の親は、子どもにかける言葉も「だめ」「下りなさい」など短い命令調のものが多く、生活に余裕のある家庭では、ある程度長い会話が交わされることが多かった。低所得家庭の子どもは、いわば言語発達のための「栄養」が不十分だということだ。
 さらに、親の語りかけの量が大きな違いを生むこともわかった。親との対話が多かった子どもは、3歳の時点でIQがより高く、9歳と10歳のときにも学校の成績が比較的良かった。

■テレビやスピーカーの「語りかけ」では効果なし
 子どもに多くの言葉を聞かせるだけで済むなら、話は簡単だと思うかもしれない。だがテレビやCD、インターネットやスマートフォンでいくら言葉を聞かせても、あまり効果は期待できないようだ。ワシントン大学の神経科学者パトリシア・クールらは、生後9カ月の赤ちゃんを対象とした調査で、このことを実証した。

 赤ちゃんは1歳までに母語の音声を聞き分けられるようになるが、これはなぜなのか。
 実は、赤ちゃんは生後数カ月まではどんな言語の音声も聞き分けられる。だが生後6~12カ月の間に母語を聞き分ける能力が発達する一方で、外国語の音声を聞き分ける能力が失われていく。たとえば、日本人の子どもなら、この時期に英語のLRを区別できなくなる。

 クールたちは、英語を話す家庭の生後9カ月の赤ちゃんに中国語を聞かせる実験を行った。第一のグループでは中国語を母語とする保育士たちが遊び相手をし、本を読み聞かせた。二つめのグループには、同じ保育士たちが中国語を話す映像をビデオで見せた。三つめのグループには映像は見せず、録音した音声だけを聞かせた。

 すべてのグループに12回のセッションを受けさせた後、中国語の音声を聞き分けられるか、脳磁計を使ってテストしたところ、成績に大きな差がみられた。

 生身の触れ合いがあったグループは、中国語を母語とする人たちと同様に音声を聞き分けられた。ところが映像や音声だけで見聞きし、実際の触れ合いがなかった二つのグループは、中国語の音声をまったく判別できなかったのだ。


 「この発見で脳についての基本的な考え方が変わりました」とクールは語る。彼女はこの研究結果などを基に、ある仮説を提唱した。他者との関わりが、言語、認知、感情の発達の入り口となるという説だ。クールはこの考えを「人間関係の入り口(ソーシャルゲーティング)仮説」と名づけた。(文=ユディジット・バタチャルジー/写真=リン・ジョンソン)2014/12/28 6:30日経

2014年12月28日日曜日

われわれはブラックホールの中にいる?

われわれは別の古い宇宙の産物なのかもしれない。
比較的近い活動銀河NGC 1433の見事な渦巻き。この形は、ブラックホールに流れ込んでその活動を支えている物質を示す。ブラックホールから流れ出す物質のジェットも観察できる。(Photograph by ALMA (ESO/NAOJ/NRAO) /NASA/ESA/ F. COMBES

 時計を巻き戻して、人類が生まれる前、地球が形成される前、太陽が輝き始める前、銀河が誕生する前、光さえまだ輝くことのできなかった頃に遡ってみよう。そこにあったのはビッグバン、138億年前の出来事だ。
 だが、その前は? 多くの物理学者は、「何もなかった」と答える。

 しかし、そう考えない異端の物理学者も、わずかながらいる。彼らの説によれば、ビッグバンの直前には、生まれようとしている宇宙のすべての質量とエネルギーが、信じ難いほど高密度だが、有限な大きさを持つ1つの粒の中に押し込められていたという。この粒を「新宇宙の種」と呼ぶことにしよう。
 では、その種はどのようにして生まれたのか。 数年前から議論になっている1つの考え方は、われわれの宇宙の種は、自然界でおそらく最も極端な環境である 究極の炉、すなわちブラックホールの内部で作られたというものだ。とくに、ニューヘイブン大学のニコデム・ ポプラウスキー(Nikodem Poplawski)氏の説がよく知られる。

*マルチバース
 過去数十年の間に、多くの理論物理学者が、宇宙は、われわれが暮らす宇宙1つだけではないと考えるようになった。この 宇宙は、無数の別々の宇宙からなる「マルチバース(多宇宙)」の中の1つかもしれないということだ。
 1つの宇宙が別の宇宙とどのようにつながるのか、あるいはそもそもつながっているのかという問題は、大きな論争を呼んでいる。すべては非常に思弁的な議論で、現時点では証明はまったく不可能だ。しかし、宇宙の種は植物の種のようなもので、基本物質が高度に圧縮され、保護殻の中に隠された塊となっているという考え方には説得力がある。この記述は、まさにブラックホールの内部で作られるものの説明と同じだ。

 ブラックホールでは、重力があまりにも大きく、光でさえ逃げ出すことができない。ブラックホールの内側と外側を分けるその境界を、事象の地平線と呼ぶ。

*果てしない問題
 ブラックホールの底で起こっていることを確認するためにアインシュタインの理論を用いると、計算上、密度が無限大で大きさが無限小の「特異点」という仮説的概念に到達する。しかし、通常自然界では、無限というものは存在しない。アインシュタインの理論には、このような不調和がある。宇宙の大半については見事に計算できるが、巨大な力の前では破綻しがちなのだ。巨大な力とは、たとえばブラックホールの内部や、宇宙の誕生の瞬間に存在したような力である。

 ポプラウスキー氏らは、ブラックホール内の物質は、実際に、それ以上は押しつぶされない段階にまで到達すると主張する。この「種」は、信じ難いほど小さく、太陽の10億倍もの質量を持つかもしれないが、特異点とは異なり、現実に存在する。
 ポプラウスキー氏によれば、ブラックホールは自転しているため、圧縮のプロセスは引き止められる。自転は極めて速く、光速に近い可能性もある。この自転が、圧縮された種に巨大なねじれを与える。種は小さく重いだけでなく、ねじれ、圧縮されている。ばね仕掛けで飛び出すびっくり箱のヘビのような状態だ。
 それは突然、爆発するように飛び出すことができる。これがビッグバンだ。ポプラウスキー氏は「ビッグバウンス(大反跳)」という表現を好む。

 言い方を変えるなら、ブラックホールは2つの宇宙の間の導管、「1方通行のドア」である可能性があると、ポプラウスキー氏は話す。つまり、あなたが銀河系の中心のブラックホールに落ち込んだとしたら、あなた(少なくとも、かつてあなただった断片の粒子)は、最終的に別の宇宙に現れると考えられるのだ。その宇宙は、われわれの宇宙の中にあるわけではないとポプラウスキー氏は説明する。ブラックホールは連絡路にすぎない。2本のヤマナラシの木をつなぐ地下茎のようなものだ。


 では、この宇宙の中にいるわれわれはどうなのか。われわれもまた、別の古い宇宙の産物なのかもしれない。それを母宇宙と呼ぼう。その母宇宙のブラックホールの中で鍛え上げられた種が、138億年前にビッグバウンスを起こした可能性がある。われわれの宇宙は以後ずっと急激な膨張を続けているが、それでも今なお、われわれはブラックホールの事象の地平線の裏に隠れて存在しているのかもしれない。文=Michael Finkel 2014.02.19 ナショジオ

2014年12月27日土曜日

脳が秘める無限の可能性

ある日「天才」が目覚める 脳が秘める無限の可能性
 人間の脳には解明されていない謎が多く、まだまだ不思議がいっぱいだ。私たちが普段使っているのはごく一部だけで、実は自分でも意識しない隠れた天才的な能力が脳に秘められているかもしれない。何らかのきっかけで、それが目覚めることがある。
■頭への衝撃がきっかけ
 米国の10歳の少年オーランド・セレルはある日、野球のボールを頭に受けて気を失った。彼はその後、事故後のすべての日についてその日が何曜日であり、どんな天気だったかを正確に思い出せるようになった。経験した毎日の出来事も詳細に再現できる。
 コロラド州で企業トレーナーをしていたデレク・アマートは40歳当時の2006年、プールの浅い場所に頭から飛び込んで深刻な脳震盪(のうしんとう)を起こして片方の耳が不自由になった。

  外部から脳を電気や磁気によって刺激することによってサヴァンのような優れた能力を引き出す試みも注目されている。画像は経頭蓋磁気刺激のイメージ=AXS Biomedical Animation Studio

 退院後、どういうわけか、それまで触ったこともなかったピアノに強い興味を覚えた。彼の頭の中では黒と白の小さな点が浮かび、それをピアノで音符に置き換えられるようになった。彼は現在、作曲・演奏・レコーディングを職業にしている。

 これらは「後天性サヴァン症候群」と診断された人たちの例だ。通常のサヴァン症候群は、多くは言語や対人関係などの能力に障害がみられるものの、音楽や芸術、数学、記憶といった分野で並外れた才能を生まれながらに示す。これに対して後天性のサヴァンは、2人の例のように、事故などで頭部に損傷を負い、それがきっかけとなってそれまで全く見られなかった才能が開花するのだ。
 なぜこのようなことが起きるのか、詳しいことはわかっていないが、ヒントとなる脳の症例がある。認知症の中でも前頭側頭型認知症(FTD)という病気の患者がサヴァンのような能力を示す例が報告されている。この病気はアルツハイマー病とは違い、侵されるのは前頭葉だけで、脳の他の場所は正常なままだ。

■ブレーキが外れる?
 FTDでは特に脳の左前側頭領域と眼窩(がんか)前頭皮質がよく侵される。この2つの領域は後頭部から送られてくる視覚系の活動を抑制する働きをしている。FTDを患うとこうしたブレーキ役が解除され、芸術的な感性が生じるようだ。

 また一部の脳領域の活動低下を埋め合わせるように、他の領域の活動が高まることも理由の一つとみられている。
 こうした隠れた能力を事故などでなく、人為的に導き出すことはできないのだろうか。その有力な方法と考えられているのが、電気や磁気によって脳の特定の部分を外部から刺激するやり方だ。


 オーストラリア・シドニー大学の研究者らは、頭皮から弱い直流電流を流す経頭蓋電気刺激(tDCS)という手法で、被験者にサヴァンのような能力を誘発することに成功した。こうした手法の安全性が確認されれば、能力開発や精神疾患の治療に今後広く使われるようになりそうだ。日経サイエンス2014/12/27 7:00

【赤ひげ大賞】

心を治すカウンセリング 下田憲氏(北海道南富良野町)
 「ひたすらに耐え、ひたすらに待つというとっても深い愛情が有る」。北海道南富良野町にある「けん三のことば館クリニック」の壁にはそんな言葉が貼られている。ほかにも心に響く内容の手書きの短い言葉がいたるところに。すべて院長の下田憲医師が書いたものだ。
 「短い詩の形にしているが、患者さんとの触れ合いでいただいたもの。読みながら、泣いて帰る人が何人もいる。すべてを自分に置き換えているんでしょうね」。1カ月に2度、この言葉は必ず換える。朝3時に起き、「本当に、心のままに書いている」という。

 ユニークな医院名だが、もともとは町の人が集まって小さなイベントを開けるようにと下田院長が建てたもの。「けん三のことば館」と名付けていたが、クリニックにするときに、そのまま名前を引き継いだ。知らない人には「『言葉の訓練をしているところですか』と聞かれたりする」と笑う。
 治療方針もユニークだ。東洋医学と西洋医学を併用し、目指すは「安上がりの医療」だ。
 「毎日40人くらいの患者さんに鍼(はり)治療を無償で行っている。手間と鍼の材料代はかかるが、効果があり副作用がない。もうひとつがカウンセリング。心の傷は薬では治せない。カウンセリングで治す」。まさに赤ひげ先生。地方からの予約診察は2カ月待ちだ。


 以前いた病院では120人の在宅の患者を抱えていた。今も乳児から98歳までを診て、気軽に往診も行う。「ここでやれることをやる。救急を作らないようにきちんと管理し、必要に応じて入院施設のある病院につなぐ」。地域医療が果たす役割の重さを心に刻み、今日も治療に当たる。(松垣透)2014.3.27 14:01 産経ニュース

2014年12月26日金曜日

愛し合う大根

「愛し合う大根」 小川町の畑で育んだ
 
小川町増尾のパート従業員武井久子さん方の畑から2本がくっついた大根が収穫された=写真、武内道直さん提供。


 青首大根という種類の大根で、長さは約25センチ。20日に採った20本の中にあった。武井さんは10年ほど前から大根を栽培しているが「こんな形は初めて。抱き合っているよう」といい「愛し合う大根」と名付け、食べずに冷蔵庫で保存しているという。20141225日 東京新聞

2014年12月24日水曜日

Frosty Slopes on Mars

Frosty Slopes on Mars

This image of an area on the surface of Mars, approximately 1.5 by 3 kilometers in size, shows frosted gullies on a south-facing slope within a crater. At this time of year, only south-facing slopes retain the frost, while the north-facing slopes have melted. Gullies are not the only active geologic process going on here. A small crater is visible at the bottom of the slope. The image was acquired on Nov. 30, 2014, by the High Resolution Imaging Science Experiment (HiRISE) camera, one of six instruments on NASA's Mars Reconnaissance Orbiter. 12/23/2014 11:00 AM EST

金星の上空に浮かぶ探査用コロニー

金星の上空に浮かぶ探査用コロニー、米NASAが構想
「HAVOC」プロジェクトのイメージ図
(CNN) 灼熱(しゃくねつ)の金星の約50キロの上空に飛行船形のコロニーを浮かべ、宇宙飛行士が滞在して金星の探査を行う――。米航空宇宙局(NASA)の研究チームがそんな構想について研究を進めている。
地球から最も近い惑星である金星で30日間の有人探査を行い、いずれはコロニーに人類を定住させる構想も描く。
金星の平均気温はセ氏462度、気圧は地球の92倍。硫酸の雲に覆われていて探査機は2時間程度しかもたず、地表の温度は鉛も溶けるほど高い。
しかし上空50キロまで上昇すると地球に近い環境になるという。重力は地球よりやや小さく、気圧は同程度。放射線は宇宙空間に遮られて危険性が小さくなる。
このプロジェクトは「HAVOC」と名付けられ、NASAのラングレー研究所がロボットや人間による金星探査実現の可能性について研究を進めてきた。
コンセプトの1つとして浮上しているのが、軽量の車両に器材と探査車、あるいは宇宙飛行士2人用の居住空間と上昇機を乗せ、1カ月かけて金星を探査するという計画だ。
地球と金星が最も近づいた場合の距離は3800万キロと、火星までの5460万キロに比べると近い。このため他の惑星への有人飛行計画に比べてかかる日数は少なくて済み、火星への有人飛行の予行演習になるかもしれないと研究員は説明する。
ただ、宇宙船を着陸させずに大気圏に送り込むことは困難が予想される。まずはロボットを送り込んで技術実験を行い、金星の大気について理解を深める必要があるという。

現時点で同プロジェクトにNASAの予算を割り当てる計画はない。しかし研究チームは数十年以内にプロジェクトを実現させたい考えだ。2014.12.24 Wed posted at 15:27 JST

2014年12月23日火曜日

Imagery of a Solar Flare

Holiday Lights on the Sun: Imagery of a Solar Flare
The sun emitted a significant solar flare, peaking at 7:28 p.m. EST on Dec. 19, 2014. NASA’s Solar Dynamics Observatory, which watches the sun constantly, captured an image of the event. Solar flares are powerful bursts of radiation. Harmful radiation from a flare cannot pass through Earth's atmosphere to physically affect humans on the ground, however -- when intense enough -- they can disturb the atmosphere in the layer where GPS and communications signals travel.

This flare is classified as an X1.8-class flare. X-class denotes the most intense flares, while the number provides more information about its strength. An X2 is twice as intense as an X1, an X3 is three times as intense, etc. Image Credit: NASA/SDO 12/22/2014 11:00 AM EST

2014年12月22日月曜日

ドクターモンキー

感電の仲間救助「ドクターモンキー」印で話題に
 【ニューデリー=石田浩之】インドで感電して意識を失ったサルを仲間のサルが懸命に助けた映像が話題となっている。
 地元報道によると、インド北部カンプールの駅で20日、電線に触れたサルが感電して意識を失って線路わきに倒れた。そこに仲間のサル2匹が駆け寄り、そのうち1匹がぐったりするサルの頭や首をかんだり、体を激しくゆらしたりし、さらに、体を持ち上げて何度も線路わきの水の中につけて意識を取り戻させようとした。

 感電したサルは約1時間後に目を覚まし、助けたサルが背中をさすっていた。 
 駅の構内には人だかりができ、多くの人が携帯電話などでサルの様子を撮影。地元メディアに対し、見物人の一人は「最初は何をしているか分からなかったが、すぐに助けようとしていることが分かった」と話した。現地では、助けたサルを「ドクターモンキー」と呼んでいるという。
20141221 2117Yomiuri

2014年12月21日日曜日

Made in Space

Made in Space
初の「宇宙製」、宇宙ステーションの3Dプリンターで制作
国際宇宙ステーション(ISS)=NASA提供
(CNN) 米航空宇宙局(NASA)は、国際宇宙ステーション(ISS)に送り込んだ3Dプリンターを使って初めて物体を制作することに成功したと発表した。
宇宙で25日にプリントされた白い物体には、「Made in Space(宇宙製)」「NASA」の文字が刻まれている。
これまではISSで使っている部品や器材が壊れたり故障したりしても、交換用の部品は地球から届けてもらうしかなかった。「火星や小惑星への旅でも同じ問題に直面するだろう」とNASAの専門家は指摘する。
3Dプリンターで部品を出力できるようになれば、宇宙船で打ち上げなくてもデータをメールで送信すれば済むようになる。これは画期的な出来事だと専門家は評価している。
今回制作した物体はスペースX社の宇宙船「ドラゴン」を使って地球へ持ち帰り、地球上で作った物体と比較して、プラスチック層の接着具合に違いがあるかどうかなどを検証する。
3Dプリンターは9月に打ち上げた宇宙船でISSに到着。地球上で制作したサンプル製品を参考にしながら物体を出力した。

Made in Spaceは、宇宙ステーション用のプリンターを製造したカリフォルニア州のメーカーの社名でもある。宇宙での制作に当たっては、同社の技術者が地上からプリンターを操作するデモを行った。2014.11.28 Fri posted at 14:14 JST

日本人には意外…「クール・ジャパン」

 日本人には意外…「クール・ジャパン」と外国人観光客が群がる東京の「ロボットレストラン」「カプセルホテル」 
リング内でロボット同士が戦う「ロボットボクシング」は人気コンテンツの一つ=東京都新宿区(三尾郁恵撮影)
東京では意外な場所が外国人観光客に人気なのだという。女性ダンサーとロボットが共演する歌舞伎町の「ロボットレストラン」や、ハチの巣のような形のカプセルホテルが「クール(かっこいい)」なのだそうだ。人気キャラクター「ハローキティ」で埋め尽くされたホテルの部屋も評判を呼んでいる。東京の魅力は、東京に生きる人々が気づかないところにあるのかもしれない。

*ロボットレストランの客は6~8割が外国人
 近未来を描いた米国のSF映画「ブレードランナー」(1982年公開)の舞台のモデルになったとされる眠らない街・歌舞伎町。無秩序にネオンが輝く巨大な歓楽街の一角で、ひときわ目立つ建物が、2年前に誕生したアミューズメント型飲食店の「ロボットレストラン」だ。
 ショーの内容は極めて個性的だ。歌舞伎役者風のメークをした男女が電飾ギラギラの山車(だし)に乗って和太鼓をたたいたかと思えば、鳥居に腰掛けた天狗がエレキギターを弾き鳴らす。続いて始まるのは、ロボット同士のボクシング…。身長3メートルはあろうかという巨大生物ロボットに女性ダンサーがまたがり、未来からの謎の侵略者と戦うというストーリー仕立てのショーもある。
 日本人客の入りは思ったほど伸びず、代わりに欧米を中心とした外国人観光客が集まるように。ネットで話題が広がり、各国の海外メディアがこぞって紹介した。今では外国人の割合は全体の6~8割に上るという。

*海外の映像クリエイターらも来店
 ティム・バートン映画監督(米国)や、J・J・エイブラムス監督(同)ら映像クリエイターが来店。音楽界からは、米人気歌手のケイティ・ペリーさんや、英ロックバンド「ブラー」のメンバーらも訪れた。「これらの方々は名前を出すことの承諾を得られた方で、ほかにも大勢の海外セレブがお忍びで訪れている」という。
 ジブリ映画が好きという英国人は新婚旅行で来日し、「日本といえばロボットでしょう。グーグル検索で見つけて、面白そうだと思った。ロンドンにも劇場はたくさんあるが、こんなショーは初めてだ」と満面の笑み。同僚に連れられて来たというスイス人男性も「コスチュームロボットやエレクトリックを使ったところが日本らしい」と話した。
 広報担当者は「和太鼓や、(ショーや衣装などの)和柄っぽい部分に『カワイイ』が加わっている。世界を探してもほかにはない日本らしさがウケたのではないか」と話す。

*ホテルの「キティちゃん部屋」に1人で宿泊する海外の男性も
 「ハローキティ」は、日本だけでなく海外でも人気。グッズの愛用者は「キティラー」と呼ばれ、クールジャパンを代表するキャラクターの一つだ。米女優のキャメロン・ディアスさんや歌手のアヴリル・ラヴィーンさんら、海外ではセレブのファンも多い。
 京王プラザホテルは西新宿と多摩センターに、ハローキティをモチーフとした宿泊ルームを新設。フェイスブックを通じて英語、タイ語で情報発信したところ、「kawaii!」などと評判を呼び、宿泊客の約半数を外国人が占める人気スポットになった。
 「家族連れや女性の利用が中心ですが、一人で宿泊される海外の男性の方もいます。まさかここまで短期間に人気が出るとは」と広報担当者も驚きを隠せない。壁一面にハローキティの絵が描かれ、ドアに赤いリボンの飾りがあったり、鏡にキティちゃんのサインが書かれていたりと部屋によって装飾はさまざま。
 オープン後、ドイツのテレビ局が取材に訪れたほか、米ニューヨーク、香港、台湾、イタリアなどの各メディアからも問い合わせが相次いだ。

*カプセルホテルは「宇宙船みたい」
 日本人にとって決して珍しくはないものが海外から「クールだ」と賞賛を浴びている好例が、カプセルホテルだ。歌舞伎町にある創業32年の老舗カプセルホテル「グリーンプラザ新宿」。出張のサラリーマンや終電を逃した人々などのオアシスとして愛され続けているが、4、5年前から外国人客が増えだした。
 人気の理由は価格の安さに加え、海外にはない独特な業態にある。「ハチの巣の中にいる幼虫になった気分」「SF映画に出てくる宇宙船みたい」。外国人利用客からはそんな感想が続々と寄せられるのだという。長期宿泊するバックパッカーから、1泊だけ“体験”する観光客まで利用の形態はさまざま。


 「働きバチのように働く日本人が寝る場所というイメージの一致」「近未来を彷彿(ほうふつ)とさせる形態の客室」などが外国人客の心をつかんだとみられ、「カプセルホテルを日本の文化の一つとして捉えているようだ」と分析している。2014.12.21 06:00 産経ニュース

2014年12月20日土曜日

竹島でサザエ漁の写真みつかる

竹島でサザエ漁の写真みつかる 日本の生活圏の証拠また一つ 韓国占拠前の昭和初期
竹島産のサザエを扱ったとみられる森山缶詰の缶詰工場内の写真。裏面に「十三年一月 缶詰工場半分」の説明書きがある(島根県竹島問題研究会提供)© 産経新聞 提供

 韓国が不法占拠する前の昭和初期、竹島(島根県隠岐の島町)で採ったサザエが隠岐の島町で缶詰やボタンに加工され、販売されていたことが19日、県竹島問題研究会の調査で分かった。当時の工場の写真が見つかり、証言などから裏付けた。研究会は、韓国が竹島に警備隊を常駐させて不法占拠した昭和29年より前に、同町の住民が竹島を生活圏としていた有力な証拠の一つとみている。
 発見された写真は、サザエ加工会社「森山缶詰」の工場での作業風景を写したとみられる数点。うち2点の裏面にはそれぞれ「昭和十三年一月 釦(ぼたん)工場半分」「十三年一月 缶詰工場半分」と説明書きがあった。

 同社社長を務めた故森山秀之助さんの長女、手崎りえ子さん(70)=千葉県白子町=方で今秋、見つかった。手崎さんは「(森山さんは)『竹島に何度も行った』と話していた」と証言。研究会は、別の漁業者の日誌からもサザエ漁のため竹島に行った事実を確認しており、工場のサザエは「竹島産」と結論づけた。

 研究会は「竹島の漁獲物を利用した経済活動が隠岐で行われていたことがより明確になった。わが国の領土であることを補強する有力な資料」としている。2014.12.19 産経新聞

Hubble Sweeps a Messy Star Factory

Hubble Sweeps a Messy Star Factory

This sprinkle of cosmic glitter is a blue compact dwarf galaxy known as Markarian 209. Galaxies of this type are blue-hued, compact in size, gas-rich, and low in heavy elements. They are often used by astronomers to study star formation, as their conditions are similar to those thought to exist in the early Universe. Markarian 209 in particular has been studied extensively.
 It is filled with diffuse gas and peppered with star-forming regions towards its core. This image captures it undergoing a particularly dramatic burst of star formation, visible as the lighter blue cloudy region towards the top right of the galaxy.  This clump is filled with very young and hot newborn stars. This galaxy was initially thought to be a young galaxy undergoing its very first episode of star formation, but later research showed that Markarian 209 is actually very old, with an almost continuous history of forming new stars.
 It is thought to have never had a dormant period — a period during which no stars were formed — lasting longer than 100 million years. The dominant population of stars in Markarian 209 is still quite young, in stellar terms, with ages of under 3 million years. For comparison, the sun is some 4.6 billion years old, and is roughly halfway through its expected lifespan. The observations used to make this image were taken using Hubble’s Wide Field Camera 3 and Advanced Camera for Surveys, and span the ultraviolet, visible, and infrared parts of the spectrum. A scattering of other bright galaxies can be seen across the frame, including the bright golden oval that could, due to a trick of perspective, be mistaken as part of Markarian 209 but is in fact a background galaxy. European Space Agency ESA/Hubble & NASA Acknowledgement: Nick Rose 12/19/2014 11:00 AM EST

2014年12月19日金曜日

STAP再現できず検証終了

STAP再現できず検証終了 理研発表、小保方氏退職へ

 理化学研究所は19日、都内で記者会見し、STAP細胞の有無を調べる検証実験で「再現できなかった」と正式に発表した。3月まで予定していた実験も打ち切る。小保方晴子研究員と、理研の別チームが進めていた実験のいずれでも作製できなかった。下村博文文部科学相は閣議後会見で「STAP細胞が存在しないと確定した」と語った。2014/12/19 11:14 (2014/12/19 13:24更新)日経

深海エビ、地球外生命体の鍵を握る?

深海エビ、地球外生命体の鍵を握る? NASA研究
(CNN) 深さ2300メートルの海底で熱水を噴き出す煙突状の岩の周りに生息するエビは、太陽系の惑星の過酷な環境にすむ地球外生命体の鍵を握る存在かもしれない――。米航空宇宙局(NASA)がそんな説を発表した。
NASAが注目したのはカリブの海底に生息する「リミカリス・ハイビサエ」というエビの一種。セ氏400度にも達する熱水噴出口付近に生息する。太陽光は届かず、エビたちは噴出口内の細菌が生成する炭水化物を餌にしているという。

細菌がこれほど過酷な環境で存在できるなら、地球以外の惑星や衛星でも存在できる可能性はあるとNASAの研究者は推測する。特に注目されるのが、地表の下に海があるといわれる木星の衛星エウロパだ。
「エウロパに生命が存在しているとすれば、微生物の可能性が最も高い」「こうした生物がエウロパに存在できるかどうかは、熱水噴出口から放出されるエネルギーの量にかかっている」。NASAジェット推進研究所の専門家はそう解説する。

リミカリス・ハイビサエが生息する深海の熱水噴出口内には硫化水素が豊富にあり、化学反応によって有機物が生成されているという。

しかしこのエビの体内からは、同じエビの残骸も見つかっており、細菌によって生成される炭水化物の餌が取れない時は共食いしていることも分かった。2014.11.24 Mon posted at 11:43 JST

2014年12月18日木曜日

ごちそう

ごちそう
とあるホームパーティの席で・・
ゲストの毒舌男「ひどい食い物だ。 これじゃ豚の餌だね」
女主人「あら、じゃあ遠慮なく、もっと召し上がれ」

気象予報士
翌日の天気がどうなるか予報し
なぜそうならなかったのかを当日の夜に説明できる人物。

隣国
Q、対馬ツアーで一番最初に教わることは?
A、曲がった針金で寺院の仏像置場の鍵を開ける方法

犯人
小学校に婦警さんがやってきて、防犯指導を行なった。
「いいですか。たとえば、みんなのパパが電車に乗っているとき、ポケットに手を入れて、有り金を全部奪う人がいたとします。この人はいったい何者でしょう?」
男の子がはりきって手を挙げ、言った。
「ママです!」

軽重
「我が社の新製品をご覧ください。当社の従来品に比べ、軽さが1/2になりました」
客「そうかな、かなり重いじゃないか。前の製品の方が軽かったぞ!」
「お客様、私、ウソは申しておりません。『軽さ』が1/2ということは、『重さ』は2倍でございます」

ラビの教え?
タクシー運転手「助けてくれ!車が止められない!ブレーキが壊れた」
ユダヤ人客「それじゃ、せめて料金メーターだけでも止めてくれないか?」

2014年12月17日水曜日

火星やっぱり微生物いる?

火星やっぱり微生物いる?メタン濃度が変動
This image illustrates possible ways methane might be added to Mars' atmosphere (sources) and removed from the atmosphere (sinks). NASA's Curiosity Mars rover has detected fluctuations in methane concentration in the atmosphere, implying both types of activity occur on modern Mars.
 【ワシントン=中島達雄】米航空宇宙局(NASA)とミシガン大などの研究チームは「火星の大気中のメタン濃度が変動しているのは、微生物の活動が原因の可能性がある」との分析結果をまとめ、16日、米科学誌サイエンス(電子版)に発表する。

 2012年8月に火星に着陸したNASAの無人探査車キュリオシティの観測データを分析したところ、通常のメタン濃度は0・69~0・89ppb(ppbは10億分の1)なのに、昨年11月下旬~今年1月下旬は平均7・19ppbで、普段の8~10倍に増加していた。

 研究チームは、「一時的にメタンを増やす何らかの仕組みが火星にある」として、地球のメタン生成菌のような微生物が火星にも存在する可能性を指摘している。20141217 0726分読売

2014年12月16日火曜日

Opportunity Pausing at a Bright Outcrop on Endeavour Rim

Opportunity Pausing at a Bright Outcrop on Endeavour Rim, Sol 3854

NASA's Mars Exploration Rover Opportunity is continuing its traverse southward on the western rim of Endeavour Crater during the fall of 2014, stopping to investigate targets of scientific interest along way. 
 This view is from Opportunity's front hazard avoidance camera on Nov. 26, 2014, during the 3,854th Martian day, or sol, of the rover's work on Mars. This camera is mounted low on the rover and has a wide-angle lens. The scene includes Opportunity's robotic arm, called the "instrument deployment device," at upper left. Portions of the pale bedrock exposed on the ground in front of the rover are within the arm's reach. Researchers used instruments on the arm to examine a target called "Calera" on this patch of bedrock. 
 The wheel tracks in the scene are from the drive -- in reverse -- to this location, a drive of 32.5 feet (9.9 meters) on Sol 3846 (Nov. 18, 2014). Image Credit: NASA/JPL-Caltech 12/15/2014 11:00 AM EST

2014年12月15日月曜日

はやぶさ2とロゼッタ、どこが違う

日欧探査機 はやぶさ2とロゼッタ、どこが違う?
 日本の探査機「はやぶさ2」が12月3日、小惑星1999JU3を目指して種子島宇宙センターから打ち上がった。11月には欧州の探査機「ロゼッタ」もチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星(すいせい)に着陸機「フィラエ」を降下させた。目標にする天体の違いで手法などの差が出るが、太陽系の歴史や生命の起源をめぐる研究を大きく前進させる期待は共通だ。

■太陽系誕生の歴史、考え方に大きな変化
はやぶさ2は小惑星の岩石を採取して地球に持ち帰る(JAXA提供)

 彗星や小惑星などの小天体探査に注目が集まるのは、この数十年で太陽系の歴史に対する考え方が大きく変わってきたことが背景にある。かつては太陽を取り巻くガスの集まりから地球や木星などの惑星が生まれ、太陽に近い地球などは太陽の影響でガスが吹き飛ばされて岩石の部分だけが残ったと考えられていた。

 しかし最近はまず、木星などガスでできた巨大な惑星が誕生、その後に地球などはガス雲のなかでできた微惑星と呼ばれる小さな岩石などの塊が集まってできたと考えられている。小惑星や彗星はそうした微惑星の時代にできた天体が現在まで残ったもので、ともに太陽系が生まれた初期の成分や様子を残していると期待される。
 ただ小惑星は岩石が主成分で、彗星は氷に岩石のチリが混じった「よごれた雪玉」だ。氷は太陽に近い場所では残らないので、彗星は小惑星に比べてより太陽から遠い場所でできたことになる。小惑星と彗星の両方を調べることで、太陽系全体の初期の様子がより詳しくわかるわけだ。

■はやぶさ2は岩石持ち帰り、ロゼッタはデータを収集・送信
 はやぶさ2が目標にする1999JU3は小惑星の中でも炭素を多く含むC型とよばれるタイプで、有機物や水なども含むと期待されている。ちょうど初代はやぶさがかけらを回収したタイプの小惑星と彗星の間をつなぐ成果が期待されている。

 大きく探査の手法が違うのは、はやぶさ2が小惑星の岩石などを地球に持ち帰ることを目標にしているのに対して、ロゼッタは彗星にとどまってその場で観測、分析してデータだけ地球に送ることだ。これには調べる天体の性質が影響している。

 はやぶさ2が小惑星から持ち帰る岩石と違い、ロゼッタが調べる彗星の主成分は氷だ。どのような元素や分子が含まれているかだけでなく結晶構造なども重要な情報だ。彗星の破片を採取しても、地球に降下する際にさらされる高熱から守るだけでなく、無事に降下してからも溶けないように温度を宇宙空間と同様に低く保たねばならない難しさがある。

■ロゼッタは着陸機の中に10種類の装置
 もちろんはやぶさ2でも、回収カプセルが地球の大気圏に再突入するタイミングや角度を間違えると流れ星と同じように燃え尽きてしまう危険がある。米国やロシアなどの核保有国は有人宇宙船の帰還だけでなく、大陸間弾道ミサイルの弾頭を目標まで送り届けるために、こうした再突入の技術を持っている。有人宇宙船も軍事利用もない日本が初代のはやぶさで再突入を成功させた意味は大きい。

 地球にサンプルを持ち帰ることで最新の分析機器を使ってサンプルを調べることができる。ロゼッタの場合は打ち上げられたのが2004年と10年前であることに加え、100キログラムの着陸機フィラエの中に約10種類の観測・分析機器や通信装置などを詰め込まねばならない制約がある。しかしはやぶさ2の場合、持ち帰った岩石などのサンプルを最新の分析機器を使って分析できる。

 目標とする小惑星や彗星は、惑星や月に比べるとはるかに小さい天体なので正確に接近するには通常の電波による誘導だけでなく、カメラで撮影した画像と星の位置を比較するなど細かな誘導が必要になる。加えて、はやぶさ2もロゼッタも目標に到達してから1年以上もの間、小惑星や彗星とともに太陽を回って観測する計画だ。

■はやぶさ2 小惑星の重力弱く、周回軌道描けず
 ただ、はやぶさ2が目標にしている小惑星1999JU3は、ロゼッタが到達したチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星よりさらに小さい。彗星は長い場所で約4キロメートルの幅があるが、小惑星はわずかに900メートル弱しかない。1999JU3の重力はチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に比べても格段に弱いので、はやぶさ2はロゼッタと違い小惑星の周りを回ることはできないという難しさもある。
 はやぶさ2は本体が小惑星の岩石などを採取するが、機体を小惑星に固定するわけではない。あらかじめ銅の弾丸をぶつけて作ったクレーターに一瞬だけ着陸し、岩石を採取するとすぐにまた離陸する。

 ロゼッタは着陸専用に搭載していた子機のフィラエを彗星の上空で切り離してゆっくりと降下。フィラエは機体を彗星に固定するため、着陸すると同時に彗星にアンカー(いかり)を打ち込む予定だった。しかしアンカーを打ち込む装置がうまく作動せず、いったん着地した後に跳ね返って予定した地点とは違う場所に降りてしまった。

着陸機フィラエが撮影したチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の表面(ESA提供)

■ロゼッタ、現在も観測を継続中
 ロゼッタの着陸機フィラエは彗星に着陸した際に目標地点からずれ、太陽電池に光が当たりにくくなったために現在は休止中だ。しかし内蔵電池が切れるまでの約3日は彗星に穴を掘って内部の物質を取り出し、分析するなどの調査を無事に終えた。これまでに彗星の地表付近に薄く大気が存在し、その中に有機物が含まれることなどがわかるなどの成果をあげ、詳しい分析が進行中だ。

 またロゼッタ自体は彗星とともに太陽に近づきながら現在も観測を続けている。彗星は15年8月に最も太陽に近づくが、彗星がガスを吹き出す様子などを観測できるはずだ。太陽に近づけばフィラエの太陽電池に日が当たる時間が増えて活動を再開できる期待も残っている。


 一方のはやぶさ2は順調にいけば18年に目標の小惑星1999JU3に到達。岩石などを採取して20年に地球に戻る予定だ。はやぶさ2とロゼッタの探査がともに成功裏に進み、太陽系の歴史が明らかになることを期待したい。2014/12/15 7:00 日経 小玉祥司

2014年12月14日日曜日

「マサイ・オリンピック」

ケニア:若者らが6種目の「マサイ・オリンピック」
ケニア・キマナで開催された「マサイ・オリンピック」で、やり投げに出場した男性=13日、共同
 アフリカ最高峰キリマンジャロを望むケニア・アンボセリ国立公園近郊の村キマナで13日、マサイ民族の若者らがやり投げや垂直跳び、中距離走などの6種目で競い合う「マサイ・オリンピック」が開催された。

 勇敢な戦士として知られるマサイの若者は成人の通過儀礼としてライオン狩りをする風習があった。希少動物となったライオンを殺すのを止めようと、環境保護団体が代わりにスポーツ大会を提案し、2012年に初開催され、今年で2回目。

 「オリンピック」では予選を勝ち抜いた四つの集落の若者らが出場。民族衣装姿の選手もいた。(共同)毎日新聞 20141213日 1924

2014年12月13日土曜日

火星の巨大クレーター、30億年以上前は湖?

火星の巨大クレーター、30億年以上前は湖?


無人火星探査車「キュリオシティ」が撮影した、クレーターに水がたまっていたことを示す層状の岩石。(横幅約1メートル50センチ、NASA提供)

火星のクレーターに水が流れ込んでできた大きな湖の想像図(NASA提供)

 米航空宇宙局(NASA)は、無人火星探査車「キュリオシティ」が着陸した直径約150キロ・メートルのクレーターは、30億年以上前は巨大な湖だった可能性があると発表した。

 キュリオシティから送られてきた画像や観測データを分析した結果、クレーター内に、層状の岩石があるのがわかった。NASAは、周辺の雪が解けクレーターに流れ込んで湖になり、湖底の堆積物でこうした岩が作られたと推定。数千万年にわたり、水がクレーターを満たしたり、干上がったりしていたらしい。


 キュリオシティは2012年8月、火星の赤道付近にあるこの「ゲール・クレーター」に着陸した。これまでに約8キロ・メートルを走行、表面の岩石などを調査している。20141213 1732分 読売

Oh, my God!

Oh, my God!
東京の喫茶店でアメリカ旅行者が料金を払いながら言った。
「コーヒーが9ドル、サンドイッチが10ドル、アイスクリームが12ドル、ピザが14ドル! 
アメリカじゃ強盗はストッキングを頭にかぶっているのに、日本はちゃんと足にはいている!」

自滅へ
韓国人教師「日本経済の現状を述べよ」
韓国人学生「はい!日本経済はがけっぷちに立たされています!」
韓国人教師「では偉大なる韓国の経済の現状について述べよ」
韓国人学生「はい!韓国経済は日本より常に一歩前に進んでいます!」

未来に夢を
北朝鮮から紙飛行機が飛んできた
「国民総ハンガーストライキ中」
 
将軍様
ヘリから視察・指導していた金主席様が仰いました。
「ここから百ウォンを落とせば民は喜ぶであろうな」
すると側近が一言。
「主席様、千ウォンが落ちて来た方がもっと民は喜びますよ」
するともう一人の側近が一言。
「主席様あなたが落ちれば、民は救われ大喜びしますよ」

賞品は
あるマーケットで旅行が当たるクジをやっていた。
A:「二等賞は北京1週間の旅だって」
B:「で、一等は何?」

A:「同じ北京1日の旅だ、生きて戻れるように」

「炭素繊維」世界シェア「7割」の技術力

「炭素繊維」世界シェア「7割」の技術力
初導入された高水圧で炭素繊維を切削する「ウォータージェット」=5日、滋賀県米原市の東レ・カーボンマジック(田村慶子撮影)
 軽くて強い素材の「炭素繊維」を使った材料や部品の開発・普及が進んでいる。「究極のエコカー」といわれる燃料電池車の発売などを追い風に、軽量化による燃費向上の利点を生かして従来は鉄だった一部構造部材にも採用された。世界シェアの7割を占める日本企業3社は、耐熱性など技術開発を進めて活用領域を拡大し、中国などの新興勢力に対するリードを広げる構えだ。

*燃料電池車発売が追い風
 「やっと(自動車の)構造部品に採用されるレベルまで持ってこられた」。東レの日覚(にっかく)昭広社長は、トヨタ自動車が今月15日発売する燃料電池車「MIRAI(ミライ)」に炭素繊維と樹脂の複合材料が使われた意義をこう強調した。炭素繊維は鉄よりも強度が10倍で重さが4分の1という特性を生かし、航空機などで採用が進んでいる。高級車の一部部品にも使われているが、部品への成形時間の長さやコストが課題だった。
 ミライは、水素と酸素を反応させて電気を起こす燃料電池スタックを載せる床部分「スタックフレーム」など3カ所で、東レとトヨタが共同開発した炭素繊維部品を採用した。構造部品のスタックフレームは、熱で軟化する樹脂を使った炭素繊維複合材料を使い、成形時間を大幅に短縮。量産が可能になった上、走行時に石などが飛んでも耐えられる強度を備えながら重量を約3キロに抑えた。

 また、高圧になる水素タンクや燃料電池スタックの基板材料にも、炭素繊維材料が採用されている。
 日覚社長は、「自動車向け炭素繊維複合材料の採用拡大のため国内外の自動車メーカーなどと共同開発を進めているが、今回の取り組みでさらに一歩前進した」と手応えを語る。
 東レは、今年3月までに買収した米炭素繊維製メーカー、ゾルテックの生産能力を平成32(2020)年までに倍増させることも検討している。

*帝人は耐熱性で勝負
 一方、帝人は耐熱性を向上し、320度の環境でも使用できる炭素繊維複合材料を開発した。従来品は300度以上になるとゴム状の柔らかな状態に変化してしまうが、分子量などの調整で性質が変わる樹脂を改良。加熱時と冷却時の伸び縮みによる亀裂などを防ぎ、航空機や自動車などのエンジン周辺部品への活用を見込む。
 炭素繊維は、炭素原子が多く含まれるアクリル繊維などを空気中で200~300度、無酸素状態で1000~2000度など数回蒸し焼きにし、余分な成分を取り除いてつくる。東レ、帝人、三菱レイヨンの日本企業3社は、焼く温度や時間、無酸素状態の作り方などで高機能な炭素繊維の生産技術を確立し、世界シェアで海外企業に大きく差を付けている。

 ただ、中国や韓国、トルコなどの企業も近年、市場参入して競争が激化。炭素繊維の生産技術では将来的に追い付かれる可能性もあるが、「樹脂の改良や、部品にする成型技術によって新興勢力と差別化を図っていく」(帝人コーポレートコミュニケーション部)。

 炭素繊維は航空機や燃料電池車のほか、発電用風車やスポーツ用品などで採用がまだまだ広がるのは確実。年率15%の伸びが見込まれる成長市場で、シェアをさらに拡大できるか-日本企業のもの作りが改めて試されることになる。(会田聡)2014.12.13 17:00産経ニュース

ドゴールの自信

ドゴールの自信
ある時、ドゴールが教会でわたしの隣の席にやってきた。
こっそり耳をすませていると、ドゴールは神様にこうお願いしていた。
「神様、フランスのことは私にお任せ下さい」

日本の場合
仏人記者「歴代でもっとも評判の悪い首相は?」
あきらめきった日本人「次の首相だよ」

ID
若い女が銀行に来て、金を引き出そうとした。
「ご自身に間違いありませんね?」と銀行員が聞いた。
若い女はハンドバッグを開き、鏡を出して覗きこんで言った。
「ええ、私に間違いありませんわ」

律儀さ
「旦那様、旦那様、起きて下さいませ。睡眠薬を飲む時間です」

生物学の講義
教授が尋ねた。「人間の身体で興奮時に6倍に膨張する唯一の器官は何かね、キャサリン」
突然指名されたキャサリンは顔を真っ赤にしながら言った。
「どうして私がそんな質問に答えなきゃいけないんですか?」
教授は深い失望を浮かべて冷ややかにこう言った。
「キャサリン、君に伝えておきたいことが三つある。
第一に、学生ならば授業は真面目に聞くべきだ。
第二に、人間の身体で興奮時に6倍に膨張する唯一の器官は瞳孔だ。

第三に、君が何を想像したか知らんが、人生に過度な期待は禁物だよ」

2014年12月12日金曜日

批評家

批評家

批評家の言うことを聞いてはいけない。これまでに批評家の銅像が建てられたためしはない。(ヤン・シベリウス)

一冊の本を出すのには三年かかる。(しかし、批評家が)それを茶化し、間違えた引用をするのには五行で足りる。(アルベール・カミュ)
 
現実は夢を壊すことがある。だったら、夢が現実をぶち壊したっていいではないか?(ジョージ・ムーア)

成功が努力の前にくるのは(アルファベット順の)辞書のなかだけである。(ヴィダル・サスーン)

僕の仕事は夢を見ることなんだ。困るのはイマジネーションが切れないことだ。目が覚めても夢が続いていて朝御飯も食べられないくらいなんだ。(スピルバーグ)


ありがとう日記をつけるといいわ。毎晩、あなたが感謝したことを5つ、リストアップするの。
そうすれば、毎日に対する、そして人生に対する、あなたの見方が変わり始める。(オプラ・ウィンフリー)

2つの恒星合体で新たな巨大恒星誕生か

2つの恒星合体で新たな巨大恒星誕生か


きりん座MY星系の2つの恒星(想像図)はあまりに接近しすぎて、最終的には合体して1つの超巨大恒星が誕生するのではないかと見られている。

 スペインの天文学チームはこのほど、恒星食を繰り返す連星系、きりん座MY星(MY Camelopardalis、略称MY Cam)の観測結果を発表し、地球から見た2つの巨大な恒星がきわめて小さな軌道を周回しながら、ほぼ日替わりで重なり合って恒星食を起こしていることを明らかにした。
 アリカンテ大学の研究者ハビエル・ロレンゾ(Javier Lorenzo)氏率いるチームは、スペイン南部カラール・アルト天文台にある2.2メートル口径の強力な望遠鏡で、2つの星の高分解能スペクトルを分析し、表面温度やサイズなどそれぞれの星の物理的特性を割り出した。

 2つの高温の青い恒星はそれぞれ、太陽の38倍と32倍の質量を持ち、互いの軌道を1周わずか1.2日以下という急速度で周回している。あまりにも近づきすぎているため、研究チームは、この2つが近いうちに合体して、太陽の60倍という質量を持った1つの超巨大怪物恒星となるのではないかと見ている。
 きりん座MY星は、これまで見つかった中でも最も巨大な連星系の1つであると報告されている。互いの軌道を時速100万キロという驚くべき速さで周回し、あまりに接近しすぎているため、その外圏大気はすでに接触し、影響し合っているのではないかと考えられる。

◆繰り返し起こる恒星食
 きりん座MY星が連星であると分かったのは、わずか10年前である。それまで、長年きりん座MY星を観測してきたアマチュア天文家たちは、光の輝きが常に変化する1個の変光星であるという誤った見方をしていた。しかし今では、光の変化が実は、2つの星が互いの軌道を回っているせいで互いを覆い隠す恒星食を起こしていたためだということが分かっている。
 2つの星は、誕生してから200万年も経っていないと思われ、誕生時の姿は現在とほぼ変わらなかっただろうと天文学者は言う。

 この連星が今後どうなっていくかは分からない。しかし理論モデルを見ると、もし2つが合体するとすればそれは急激に、そして極めて大きな衝撃を伴って、膨大なエネルギーを発しながら起こることが予想される。
 宇宙物理学者らは、おそらくこのように急接近した連星が合体することで、超大質量星の誕生を説明できると考えている。天文学者らはそのような星の合体をかつて目撃したことがなく、きりん座MY星の様子を関心を持って見守っている。

◆双眼鏡でも確認できる明るさ
 きりん座MY星はきりん座の一部を構成し、今なら北半球のどこからでも、日が落ちた頃の北東の高い位置に確認することができる。きりんの後ろ足の先端に位置し、明るさは9.810.1等級。双眼鏡でも何とか見えるほどの明るさだが、家庭用の小型天体望遠鏡なら容易に観測することができる。

 この研究報告は、「Astronomy & Astrophysics」誌12月号に掲載された。 Andrew Fazekas , for National Geographic News, December 11, 2014